障害者と健常者がともに創作を楽しむ陶芸講座=徳島市の県立障がい者交流プラザ

 障害者の自立や社会参加を進める活動の拠点となっている徳島県立障がい者交流プラザ(徳島市南矢三2)が開館して10年が過ぎた。温水プールなどの充実した設備が人気を集め、利用者数は開館当初から3割アップ。文化講座も障害者と健常者の交流の場になっている。一方、障害者団体などからは事務所費負担や慢性的な会議スペース不足に対し、不満がくすぶっている。

 プラザは旧身体障害者福祉センターや旧盲人福祉センターなど複数の障害者施設を集約する形で2006年4月に開館した。調理室や研修室がある「障がい者交流センター」と視聴覚障害者向けの資料や訓練設備がそろう「視聴覚障がい者支援センター」、温水プールや体育館のある「障がい者スポーツセンター」で構成されている。

 初年度に10万642人だった利用者数は5年目の10年度に13万5850人に達し、その後は13万人前後で推移している。スポーツセンターを中心に健常者の利用も多く、全体の約4割を占めている。

 絵画や料理などの文化講座も人気で、障害の有無を超えた交流に一定の役割を果たしている。

 陶芸講座(受講生13人)には5人の障害者が参加。和気あいあいと創作に励んでいる。7年ほど前から通う難聴の小手川洋子さん(70)=徳島市北田宮2=は「ここでは障害を意識しなくていい。友達もできた」とにっこり。

 県身体障害者連合会の久米清美会長は「複数の障害者団体が事務所を構えることで、連携がスムーズになっている」と、障害の種別を超えた交流機能を評価する。

 一方で、無料で事務所を置けた旧盲人福祉センターとは異なり、現在は事務所費負担を求められることに「会費から捻出しているが苦しい」と見直しを求める。

 慢性的な会議室不足を指摘する声も多い。数十人規模の会議が開けるのは定員100人の研修室だけ。指定管理者の県社会福祉事業団は「利用希望が多い日曜は調整が難しい」とこぼす。県は4月、定員18人のボランティア室を会議に使えるようにしたが、不足感は否めない。

 駐車スペース不足も課題だ。109台分の駐車場があるものの、周辺には有料駐車場がほとんどなく、満車時にはあきらめて帰る障害者もいる。イベント時には車の通路も使いさらに40台分を確保しているが、会議室同様、抜本的な解決につながっていない。