ライトを浴びて幻想的な雰囲気に包まれた「吉成家の石垣」=上勝町福原

 上勝町福原の杉地地区に残る「吉成家の石垣」で19日夜、ライトアップイベント「時空トラベル 古人(いにしえびと)との再会」が開かれ、町内外から訪れた人が幻想的な光景に見入った。地元住民が景観を整備して初めて催した。

 石垣は標高約660メートルの山中にあり、幅約30メートルにわたって5段が築かれている。日没後に投光器12基がともされると、暗闇に浮かび上がった。訪れた人は周辺を散策したり、写真を撮ったりして楽しんでいた。

 ライトアップに先立ち、大学生による石垣の案内ツアーや、住民の保存活動をまとめた映像の上映会、音楽演奏もあった。

 カナダからの旅行中に訪れた大学生セリーナ・ドイルさん(20)は「日本的で、長い歴史を感じさせる風景に出合えた」と感動した様子だった。

 「吉成家の石垣」は戦国時代の城壁に見られる「穴太(あのう)積み」の技法で造られ、建造時期は不明だが明治時代にはあったという。無人となって木が生い茂っていたのを、近くの平井真夫さん(77)らが2014年から保存に取り組み、木を伐採するなどした。