徘徊中の認知症患者役の住民(左から2人目)に声掛けする参加者=那賀町和食郷

 那賀町は20日、認知症で徘徊(はいかい)するお年寄りへの対応を学ぶ模擬演習を同町鷲敷地区で行い、住民ら約100人が参加した。官民が連携して高齢者らの見守り活動を行う町の「見守りネットワーク」の取り組みの一環。県によると、100人規模の住民が参加する高齢者見守り活動の演習は県内で初めて。

 町内に住む認知症の高齢女性が行方不明になり、町が見守りネットの参加団体に年齢や服装を連絡し、捜索を依頼したと想定して演習を開始。参加者は5人一組になり、同町和食郷の町地域交流センター周辺を歩いていた複数の患者役の住民に声を掛け、名前を尋ねたり一緒に帰るよう促したりした。

 演習の後には同センターでグループ討議を行い、認知症の人と家族の会県支部の大下直樹代表(55)が「プライドを傷つけないよう優しく声を掛け、安心させることを考えて」などと助言した。

 那賀高校青少年赤十字部の山崎未沙妃さん(16)=1年=は「声掛けには勇気がいるが、事故などに遭う前にしっかり対応したい」と話した。

 見守りネットは今年2月に発足。20日時点で町内の19団体と216事業所が参加している。