放置空き家の増加が問題となる中、徳島県内24市町村のうち、空き家数を把握しているのは14市町村にとどまることが、徳島新聞のまとめで分かった。対策では、19市町村が解体する際の補助金を出していたほか、2015年5月に施行された空き家対策特別措置法や独自の条例に基づいて解体を求めるケースもあった。老朽化が激しくなれば災害時に倒壊の恐れがあるため、実態把握と対策が急がれる。

 空き家数としては、総務省が13年に実施した「住宅・土地統計調査」が多く用いられているが、全世帯の約7%しか抽出しておらず、実際の数は不明だった。

 このため、空き家問題がクローズアップされだした15年度以降、相次いで市町村が独自調査に乗り出している。これまでの調査で空き家が最も多かったのは美馬市の1489戸で、鳴門市の1442戸、海陽町の673戸などとなっている。07年度に実施した那賀町は本年度、再調査しており、8月末時点で約700戸に上っている。

 徳島市や阿南市など8市町は調査中。全域での調査を予定していない三好市は「範囲が広く、効率的でないと判断した。市街地(池田町の一部)のみを調査している」と説明した。つるぎ町は「財政や人員不足で実施できていないが、いずれ行う」としている。

 解体時の補助制度を設けているのは、徳島市や那賀町など。自治体によって解体費用に対する助成割合は50~80%、助成限度額は30~80万円とばらつきがあった。11年度から16年10月までの実績では、海陽町が75件、徳島市が68件などだった。県全体では年々増加傾向で、11年度が7件だったのに対し、15年度は118件、16年度は10月までで61件に上っている。

 改修する場合の補助制度は、阿波市や美波町など10市町村が設けていた。

 空き家対策特措法に基づく「特定空き家」に指定し、解体か改修を促す指導をしていたのは海陽町。これまでに5戸を指定し、うち1戸は所有者が解体している。15年12月に空き家対策に関する条例を制定した東みよし町は、同月、所有者1人に条例による改善を勧告し、7月に解体工事が行われた。