渓谷をバックに最終運行するトロッコ列車=三好市山城町西宇

 窓が取り払われた車両から三好市の大歩危・小歩危峡の渓谷美を楽しんでもらうJR土讃線のトロッコ列車が27日、定期運行を終え、20年の歴史に幕を下ろした。発着する大歩危駅(同市西祖谷山村)などに鉄道ファンや家族連れが詰め掛け、別れを惜しんだ。

 午前10時前、満員の60人を乗せて琴平駅(香川県琴平町)を出発。正午すぎ、大歩危駅に到着すると、ホームで待ち構えた大勢の家族連れらが写真や動画に最後の姿を収めた。地元の住民団体「四国の秘境 山城・大歩危妖怪村」と「妖貝法螺(ようかいほら)吹き隊」のメンバーがほら貝を鳴らすなどして盛り上げた。

 列車は琴平駅に折り返し、ラストランを終えた。母親と乗った三好中学校1年邉見和樹君(12)は「風を受け、吉野川や渓谷を眺めるのが好きだった。引退は寂しいけど、お疲れさまと言いたい」と話した。

 トロッコ列車は1997年、大歩危駅-阿波池田駅間でスタート。行楽シーズンに運行し、2015年からは大歩危駅-琴平駅間に延伸。20年間で約6万人が利用した。

 土讃線では17年度から新たな観光列車が導入されることになっている。