那賀町木頭西宇出身でデジタルコンテンツ配信会社「メディアドゥ」(東京)社長の藤田恭嗣さん(43)が、東京都内に置いている住民票を年内に同町に移す。思い入れの強い古里に税収面で貢献し、地域振興に地元住民と共に取り組みたいとUターンを決断した。
藤田さんによると、住居は同町木頭の実家。2月に東証1部上場を果たしたメディアドゥの経営に引き続き当たりながら、過疎・高齢化が進む古里の復興に向けたプロジェクトを本格化させ、東京と那賀町を行き来する。
地元の振興策としては▽本年度末で休校する北川小学校(那賀町折宇)を改修・再生し、子どもたちの創造活動やドローンレースの会場などに活用する▽キャンプ場を1年中利用できるよう改修し、企業研修を誘致する-などを掲げている。
また来年6月をめどにメディアドゥの事業所を徳島市に設け、数年かけて100人規模の雇用を生み出す考えを示している。
藤田社長は「『木頭にはこういうものがある』と言えるよう、地元の人々と力を合わせて地域をデザインしていきたい」と話している。