マキエンタープライズが開発した電子診察券システム。専用機器(手前)を経由してスマホやタブレット端末とデータを送受信する

 ソフトウエア開発のマキエンタープライズ(三好市)は、近距離無線通信「ブルートゥース」を利用した電子診察券システムを開発した。患者はカード型の診察券を持ち運ばなくても、スマートフォンのアプリで受け付けが可能。インターネットに接続しないため、医療機関にとってもウイルス感染などのリスクが小さく、事務の効率化も図れる。

 電子診察券システムの名称は「Epica(エピカ)」。医療機関を訪れた患者は、ダウンロードしたスマホのアプリから受診する診療科を選択する。データは施設内に設置された専用機器を経由して送信され、医療機関のパソコンやタブレット端末のブラウザーに受け付け順に氏名が表示される。患者のスマホには、受診の順番が表示される。

 医療機関が氏名とカルテ番号を連動させれば、医師へのカルテの提出がスムーズにできる。施設内の患者に一斉にメッセージを送信する機能もある。

 マキエンタープライズはインターネットに未接続でも使える「ブルートゥース」の機能に着目。従来より多い容量のデータ転送を可能にする新技術を開発し、4月に特許申請した。

 同社によると、医療機関は個人情報管理の観点からインターネットへの接続に消極的で、商品化された電子診察券システムはなかった。11月に代理店を通じてシステムの販売を開始。試験的に利用した医療機関から注文があり、県信用保証協会の保証付き融資を活用して製造・販売する。

 野原一朗専務は「農業やサービス業など幅広い分野で新技術を活用していきたい」と話している。