LEDを使った車両用信号機の徳島県内の普及率は、2015年度末で全国6位の69・2%だったことが県警のまとめで分かった。全国4位だった13年度末(普及率61・5%)より順位は落ちたものの、LED化は着実に進んでおり、県警は事故抑止の効果もあるとして普及率100%を目指している。
県警交通規制課によると、県内では1994年10月に全国で最も早く車両用信号機のLED化が始まった。近年は毎年約300基ずつ切り替えており、15年度末時点で県内の車両用信号機8167基のうち5653基で交換を済ませている。
歩行者用信号機は06年からLED化が始まり、信号機のレンズ部分をLED型に替えるか、まだ使える従来型信号機の光源を白熱電球からLED電球に交換する方法で、13年7月末までに県内の6149基全てでLED化を終えた。
LED信号機は従来の白熱電球タイプより高額だが、消費電力は白熱電球の25%程度で耐用年数も長いことから、長期的には経費削減効果が高い。94年に県内で最初にLED化された県警本部前の信号機は22年間1度も交換しておらず、LED信号機の耐久力の高さを示している。
従来型の信号機は内部の反射板に太陽光が差し込むと、赤、黄、緑の3色全てが点灯しているように見える疑似点灯現象も課題だった。LEDでは3色の発光体がそれぞれ光るため、点灯しているかどうかが識別しやすいという特徴がある。
県警交通規制課は「LED信号機の普及で疑似点灯がなくなり、交通事故の防止にも役立っている。予算は限られているが、毎年約300基という交換ペースを崩さずに切り替えていきたい」としている。