徳島県内の慢性閉塞性肺疾患(COPD)による死亡率が11年連続で全国ワースト3に入り、最近3年は全国最悪となっている。県によると、禁煙した人でも20~30年前の喫煙の影響で発症する可能性があり、息切れなど加齢による症状と似ていることから放置する人が多い。悪化すれば呼吸不全に陥り、死につながるため、専門家は早期の受診を呼び掛けている。

 COPDは、汚れた空気を吸い続けることで肺に炎症が起きて気道が狭くなる病気。喫煙が主因とされ、慢性的なせきや運動時の呼吸困難などを引き起こす。症状が進めば酸素吸入なしに生活できなくなったり死亡したりする。

 厚生労働省によると、県内のCOPDによる死亡率(10万人当たり)は2005年に全国最悪の20・6人となって以降、15年まで連続でワースト3に入っている。うち5年は最悪で、最近の3年間は13年23・9人、14年20・8人、15年21・8人とワーストが続いており、全国平均12~13人を大きく上回っている。

 県健康増進課の調べでは、県内の13年の喫煙率は全国46位の18%と低い。だが、COPDは20~30年後に発症することが多く、数十年前の喫煙、劣悪な職場環境による空気汚染、体質などの影響が考えられるという。

 このため、県は禁煙の促進や受動喫煙の防止に力を入れている。08年10月に建物内や敷地内の禁煙に取り組む事業所を「禁煙宣言事業所」に登録する制度を導入。開始時の285カ所から1186カ所(11月1日時点)に増えている。

 徳島大大学院医歯薬学研究部の西岡安彦教授(呼吸器・膠原病内科)は「COPDは、喫煙などによる生活習慣病の一種であるため、高血圧や心疾患などと併発することが多い。他の病気の影に隠れてしまい、気付かない患者も少なくない」と指摘。早期発見すれば薬で症状を和らげたり進行を遅らせたりできることから「他の生活習慣病で病院にかかっている人は検査を受けてほしい」と呼び掛けている。