政治、文化などの各分野で活躍した阿波女を紹介する本「輝いた阿波の女性たち 女性の地位向上を目指して」(A5判、197ページ)が出来上がった。とくしま社会運動資料センター(徳島市昭和町3)が昨年開いた同名の公開講座の内容を編集。先駆的な女性たちの活躍ぶりをまとめた。
センターが昨年2~10月に3回開いた公開講座で講師を務めた元参院議員乾晴美さん(82)=同市上吉野町3=らの話を基に加筆、修正した。
かつて活躍した女性を取り上げた章では、売春禁止法などの整備に力を入れた女性初の国会議員の一人、紅露みつ(1893~1980年)、徳島新聞記者として女性の権利啓発に努めた坂口あさ(1891~1983年)ら5人の人物像に迫った。
現在も活躍する女性を取り上げた章では、講座にゲストとして登壇したストップDV・サポートの会代表の東條恭子さん、反核・憲法フォーラム徳島代表委員の高開千代子さんら10人が、自身の活動を紹介。配偶者暴力のない社会の実現や男女平等教育の大切さなどを訴えている。
久積育郎センター長は「徳島の女性たちの素晴らしい活躍を知ってもらうことで、女性の地位向上につながれば」と話している。
千部作製、1冊千円。県立図書館などに寄贈する予定。センターでも閲覧できる。問い合わせはセンター<電088(602)0532>。