邦楽の未来について意見交換するパネリスト=神山温泉ホテル四季の里

 邦楽の普及と発展を目的とした「第4回全国邦楽合奏フェスティバル」(NPO法人全国邦楽合奏協会主催、徳島新聞社など共催)が9日、神山町神領の神山温泉ホテル四季の里で始まった。全国の愛好者が流派を超えて交流し、討論や演奏などを通じて邦楽の魅力を発信する。11日まで。

 初日は邦楽の未来を探る「あわ邦楽サミット」があり、約100人が耳を傾けた。

 パネル討論では、文化庁の内丸幸喜文化部長や日本総合研究所の松岡斉所長ら6人が登壇。「ユネスコ(国連教育科学文化機関)の無形文化遺産に登録された和食と接点をつくっては」「アニメやゲームなど、メディア芸術との相性がいい」などの意見が出され、他分野と連携して演奏の場を広げる必要性が指摘された。

 このほか、箏曲家で日本音楽史研究者の釣谷真弓さんが「シルクロードにみる和楽器のルーツ」と題して講演し、日本と韓国それぞれの伝統音楽の特徴を解説。楽器に類似点がある半面、リズムなどに相違点があることを紹介した。

 後継者育成などを取り上げた四つの分科会もあり、2020年の東京五輪をテーマにした分科会では「海外に向けて日本の伝統文化を発信するとともに、日本人も邦楽を身近なものにする契機とするべきだ」などの声が上がり、伝統を守りつつ新しい曲づくりに取り組むことなどが提案された。

 10日は徳島市のあわぎんホールで和楽器演奏の体験や一流奏者による講習会、11日は同ホールで全国の邦楽グループによる演奏会がある。