藍の布を地図に貼る鴨島支援学校と不動小の児童生徒ら=徳島市の城西高

 2020年東京五輪・パラリンピックの公式エンブレムに採用された藍や市松模様をモチーフにした芸術作品を、徳島県内の特別支援学校と小中学校の児童生徒が共同制作している。スポーツの祭典の機運を盛り上げ、障害者と健常者の相互理解を深めてもらおうと県が企画した。

 制作しているのは、市松模様で表した徳島県のパネル型地図(縦180センチ、横182センチ)と、万国旗(45センチ四方)をイメージしたインスタレーション(空間芸術)。いずれも藍染の布を使っている。

 作業は城西高校(徳島市)の藍工房で3日に分けて行われ、初日の10月25日は県立鴨島支援学校(吉野川市)の13人と不動小(徳島市)の6年生10人が参加。地図に3センチ四方の布を貼ったり、白い布を藍色に染めたりした。

 支援学校生が作業しやすいように小学生らは布を手渡し、高校生は布を染料に浸したり絞ったりするのをサポートした。鴨島支援学校高等部3年の瀬島優人さん(17)は「小学生や高校生と仲良くなれてうれしい。いい思い出になった」。不動小の岡部貫悟君(12)は「協力することの大切さがよく分かった。仕上がりが楽しみ」と笑顔を見せた。

 次回は今月8日に県立ひのみね支援学校(小松島市)と堀江北小(鳴門市)、最終日の同22日は県立池田支援学校(三好市)、城東中と入田中(いずれも徳島市)の児童生徒が参加する。

 作品は来年2月に県立近代美術館で開かれる「障がい者アーティストの卵発掘展」で披露される。