敷地内禁煙の徳島県立中央病院(徳島市)の倉庫裏で医師らが喫煙していた問題で、同病院は14日、調査報告書を公表し、永井雅巳院長を含む職員29人が敷地内で喫煙していたことを明らかにした。

 報告書などによると、29人は調査委員会の聞き取りで喫煙を認め、うち6人は管理職。敷地西側の倉庫裏は人目につきにくく、連絡用のPHSも通じるため、2013年4月ごろから喫煙者が集まるようになったという。退職者は調査の対象に含めていない。

 永井院長は「職員を管理、指導する立場にありながら誠に申し訳ない」とコメントを出した。院長は倉庫裏ではなく、駐車場に止めた自家用車内で喫煙していた。

 県病院局は、永井院長を減給10分の1(2カ月)、副院長と医療局長を減給10分の1(1カ月)とする処分を発表。喫煙をしていた他の管理職3人を文書訓告とした。このほか監督責任を問い、病院局長ら2人を減給10分の1(1カ月)、幹部7人(当時を含む)を戒告とした。

 香川征病院事業管理者は「このような事態を再び招かないよう再発防止に取り組み、信頼回復に努めたい」としている。香川氏は月給の10分の1(1カ月)を自主返納する。