4K映画祭で放映されるスダチの還暦を記念したドキュメンタリー=神山町神領の町農村環境改善センター

 スダチの集団栽培の発祥の地とされる神山町が、1955年の栽培開始から60年の“還暦”を過ぎたことを記念し、高精細な4K映像で記念ドキュメンタリーを作った。栽培や普及に尽力した4人の証言をつづり、信念や根気を持つ大切さを伝えている。

 発祥の地・鬼籠野で栽培を提唱した高橋衛さん(91)、栽培技術を確立した橋本純一さん(84)や高橋功さん(83)、販促を担った粟飯原基行さん(72)へのインタビューと、スダチの映像、昔の写真、文献で構成し、23分にまとめた。

 育て始めた頃はミカンやユコウが主流で、「金にならん」などという冷たい目にさらされながら、一度決めた道を突き進んだという思いなどを紹介。PRのため、千人超の著名人にスダチを送ったエピソードも取り上げ、「スダチブランドは先人の覚悟とチームワークが生んだ奇跡」と結んでいる。

 町は、栽培の草創期を知る人が高齢化で減っている現状を踏まえ、高画質映像を制作保存するサテライトオフィス「えんがわ」(同町神領)に委託して制作した。委託費は200万円。

 えんがわの兼村雅彦さん(28)=沖縄県出身=ら4人が4月から半年をかけ、16時間に及ぶ撮影データを集め編集した。11月25~27日の「4K徳島映画祭」で初めて住民向けに上映し、好評だった。

 兼村さんは「一つの事に深く突っ込む意味を考えさせられた。先人の思いが次代に伝われば」と話した。

 映像は町やえんがわのホームページで公開し、希望者には記録媒体で配る予定。問い合わせは町産業観光課<電088(676)1118>。