三好市は、同市池田町マチに所有する空き家と空き施設を改修し、交流拠点や移住希望者に貸す「お試し住宅」として整備する。都市部などからシニア層らの移住を受け入れる「生涯活躍のまち構想」の推進に活用するのが目的。設計や工事などにかかる予算1億9千万円を20日の市議会12月定例会議に追加提案し、可決された。
整備するのは、「まちかど資料館」として活用されていた旧真鍋家(木造2階建て延べ1236平方メートル)と、市林業研修センター(木造スレート2階建て延べ169平方メートル)。
真鍋家は「お試し居住施設兼オフィス」に整備する。移住者を対象に、起業する際の事務所をはじめカフェやレストラン、シェアオフィスとしての利用を想定している。既に住居部分の工事に着手している。
研修センターはお試し住宅となる。移住希望者が数カ月から1年程度滞在でき、市内での暮らしを体験しながら検討してもらう。家族向けで、最大2世帯が入居できる。
オープンの予定は真鍋家の居住施設部分が来年2月で、その他の施設は来年度中としている。構想の推進に向けては、同市池田町箸蔵地区でも空き家を改修した「サービス付き高齢者向け住宅」が近く完成する。
市は、高齢者らの生活拠点づくりに取り組む地域再生計画をまとめ、11月に内閣府から生涯活躍のまち形成事業の認定を受けた。市が行った事業への参入意向調査では、市内の2団体が手を挙げ、事業主体の選定が進められている。市は、2020年度末までに100人の受け入れを目指す。