選考会の神山温泉すだちマラソンで力走するダフィーさん=11月、神山町下分

 石井町高川原の外国語指導助手(ALT)リチャード・ダフィーさん(36)=米ニューヨーク出身=が徳島駅伝の出場を目指し、3年前から毎年、名西郡チームの選考会に挑戦している。過去3回に続き、今年も選考基準となる設定タイムには及ばず、チーム入りは逃したが、早くも来年を見据える。62回の歴史がある徳島駅伝で出場した外国人は過去3人しかおらず、関係者も成長を期待している。

 ダフィーさんは2013年から石井町でALTとして幼稚園や小学校で教える傍ら、趣味のマラソンに没頭。幅広い世代が協力する徳島駅伝に興味を引かれ、郡選考会を兼ねた11月の神山温泉すだちマラソン(10キロ)に参加するようになった。

 名西郡の設定タイムは35分。これまでで最も迫ったのが2年前の35分40秒だった。今年も11月20日の選考会に挑んだが、「体が重かった」として38分台にとどまり、選手団には選ばれなかった。

 原動力となっているのは徳島への愛着だ。健康づくりのために始めたランニングだったが、来日2年目の08年、初マラソンとなる第1回とくしまマラソンに出場。トップランナーの証しとなる「サブスリー(3時間以内)」に14分差に迫ったことで、意欲に目覚めた。

 フルマラソン参加は21回を数え、15年には国内屈指の「別府大分毎日マラソン」で2時間42分52秒の自己ベストを出し、約2600人中242位に入った。徳島の地が成長させてくれた。

 徳島駅伝の外国人出場は、1998、99年に阿波郡チームで走ったリンツ・ダニエル選手以来、現れていない。

 名西郡の田中康博監督は「熱意は十分伝わっている。彼の頑張る姿はチームに新風を吹き込んでいる」と評価する。徳島陸協の岸勉競技運営委員長は「出場すれば、大会の裾野も広がり、地域も盛り上がる」とエールを送る。

 「誰かのために走る駅伝は素晴らしい文化。徳島にいる限り出場は諦めない。話題性ではなく、実力で夢をつかみたい」。ダフィーさんの挑戦は続く。