海部郡衛生処理事務組合のごみ焼却施設「海部美化センター」(牟岐町内妻)が老朽化している問題で、福井雅彦牟岐町長が現在地での改築を断念したことが22日、分かった。町議会12月定例会で反対が決議され、支援者からも現地改築を諦めるよう促されて方針を変えた。今後、美波、海陽両町に移転を求めるとしている。

 関係者によると、16日に町議会12月定例会が閉会した後、後援会幹部が福井町長の元を訪問。強行すれば町長に対する不信任案が議会に提出される恐れがあり、町政の停滞につながると忠告した。

 町長は18日以降、枡富治議長や、強く反対していた藤元雅文、樫谷千重子の両議員に現在地で改築しない旨を伝えた。19日には町の課長会議で現在地改築の方針を転換する意向を説明した。

 徳島新聞の取材に対し、福井町長は「この件で議会と争い続けていたら、いつまでも町は発展しないと判断した」と話した。美化センターの改築については「美波、海陽の両町長に、牟岐町での改築を断念し、他町への移転を要望することを伝える」とした。

 福井町長の方針転換について、前田惠海陽町長は「正式に連絡を受けておらずコメントできない」とし、影治信良美波町長は「今後の対応は組合で検討していく。今は何も言えない」と述べた。

 美化センターは1979年に建設。改築を巡っては、福井町長が町議会6月定例会で、改築費用が安く、雇用促進につながるとして現在地で改築する考えを表明。近隣住民から反対の声が上がり、12月定例会では、反対決議案に議長以外の全議員7人が賛成した。