日曜夜の10時半すぎ、四国放送(日本テレビ系)でドラマ「今日から俺は!!」のオープニングテーマ「男の勲章」が流れ始めると、小学5年の娘と3年の息子は待ってましたとばかりに声をそろえて歌い始める。主演俳優2人と同じように、両手で〝リーゼント〟を整える振り付けを交えて。

 子どもたちはドラマ本編でも、賀来賢人さん渾身(こんしん)の顔芸や、佐藤二朗さんとムロツヨシさんのアドリブの連発にずっと大声でゲラゲラ笑っている。娘によると、学校ではこのドラマが大流行しており、見ないままで月曜朝に登校するとクラスメートとの会話に付いていけないのだとか。

 思い起こせば記者が小学生だった1980年代は「なめ猫」ブームで幕を開けた。テレビドラマでは「スクールウォーズ」や「スケバン刑事」、映画では「ビー・バップ・ハイスクール」シリーズが大ヒットした不良(ヤンキー)文化全盛期で、不良に標的にされる側だった記者もどういう訳か熱狂していた。

 記者が嶋大輔さん版「男の勲章」を歌っていたのは今の息子より小さい小2、横浜銀蠅の「ツッパリHigh Schiool Rock'n Roll(登校編)」を歌っていたのは小1の時だ。ヤンキードラマに熱を上げるわが子の姿を見るのは親としては複雑な心境だが、親子の会話を弾ませる良い材料にはなりそうだ。(R)