JR四国は7日、徳島県三好市池田町サラダで17日に開業させる簡易宿泊施設「4S STAY(フォースステイ)阿波池田駅前」を報道機関に公開した。アジアからの個人旅行者を主なターゲットにしており、客室は昭和の雰囲気が漂うシンプルな和室で、現代的なデザインのカフェには鉄道部品を随所にあしらっている。
14年前まですし店が営業していた3階建て店舗の1、2階を改装した。客室は全5室で定員は4~7人。畳敷きで床の間があり、照明器具やサッシなどはすし店にあったのを活用したという。トイレや洗面所、シャワー室は共同。宿泊料金は一室当たり5500~2万4800円。
入り口には、東京から移住してきた男性が経営している近くのカフェ「heso salon(へそサロン)」が移転オープンする。内装はむき出しの鉄骨やコンクリートが印象的。ドアの取っ手に列車のブレーキハンドルを使うなどしている。毎日午前8時~午後11時に営業する。
宿泊者には、周辺の蔵元を訪ねての酒造りをはじめ、着物での町歩きや茶道など、体験型観光ができるメニューを用意する。年間の宿泊者数3千人、売り上げ1200万円を目標にしている。
JR四国の松木裕之事業開発本部長は「池田は大歩危・祖谷に近く、交通も便利で、外国人が多く訪れる可能性を秘めている。にぎわいを生み、地域活性化に貢献したい」と話した。