昨年は「世界ランキング1位」の重圧に耐えた1年間だった。「実力はまだまだと思っていた。それなのに、周囲からは勝って当然と思われ、ギャップに苦しんだ」と明かす。
8月の世界選手権は第1シードながら16強止まり。続く国内大会の初戦で右足首を捻挫し「タカマツ」組は2回戦を棄権した。それでも気持ちは前向きだった。「今だからこそ経験できる困難。力を出し切ることに集中しよう」
ペアを組む聖ウルスラ学院英智高(宮城)の1年先輩の髙橋礼華選手と気持ちを新たにし、12月の全日本総合選手権で2年ぶりに頂点に。その後、世界ランキングの上位8組が出場するスーパーファイナルの準決勝で敗れ、1位から4位に後退したとはいえ、世界トップレベルであることに変わりはない。
藍住東小のときから、藍住エンジェルで競技を始めた。徳島中時代には全国中学校体育大会の団体、シングルスで優勝。高校時代は全国総体など三大大会のダブルスを全て制し、脚光を浴びた。
2010年に日本ユニシス(東京)に入社してからも古里への恩返しを忘れない。年末は必ずといっていいほど、母校の徳島中の選手を指導。先月30日には後輩たちから「リオ五輪で活躍してください」と激励され、「必ず出場する」との思いを強くした。
リオデジャネイロ五輪代表は5月時点の世界ランキングで決まる。日本勢最上位で16位内、2番目でも8位内なら出場が確定する。
「試合勘を鈍らせたくない」と、オフの1、2月にも大会出場を予定するなど、すでに臨戦モード。「合間に高校時代の友人と食事に出掛けるのが唯一の息抜き」とほほ笑んだ。
藍住町出身で、東京都内在住。23歳。