ワークショップで発表者の話を聞く参加者=美馬市の脇町劇場オデオン座

ワークショップで発表者の話を聞く参加者=美馬市の脇町劇場オデオン座

 徳島新聞社と徳島大の連携プロジェクト・まちしごとファクトリーの実践型ワークショップ「スモールビジネス開発室」の成果発表会が5日、美馬市の脇町劇場オデオン座であった。2015年8月以来、座学形式による2回の「研究室」と計7日間の「合宿」を開いてきた開発室の最終回。合宿を通じて起業プランを磨き上げてきた参加者が成果を報告し、改善点などを来場者と意見交換した。

 成果発表会には、兵庫県篠山市で古民家再生などに取り組む吉成佳泰(よしひろ)さん(35)がゲストとして参加。計3回の合宿参加者5人のうち、吉野川市鴨島町西麻植の河野佑香さん(38)、三好市池田町州津の宮原裕二さん(45)、美馬市脇町猪尻の中川和也さん(43)の3人が登壇し、起業プランを報告した。

 3人が発表した内容は別掲の通り。この日参加できなかった上板町七條の多田豊さん(34)、奈良市王寺町の小原佳世さん(34)の2人もそれぞれ「古民家の住み方提案」「にし阿波産品のネットショップ」の起業プランをまとめ、合宿コーディネーターの西崎健人さん(31)が代わって紹介した。

 成果発表の後には発表者3人を来場者が囲んで、それぞれのプランに対して意見を出し合うワークショップも開いた。

 「コスト計算をしっかりやってリスクを減らした方がいい」「農家と連携すればもっと良い商品を作れる」。発表者3人は、来場者から寄せられるそんな意見を熱心にメモを取り、今後の起業の参考にしていた。

 本年度のまちしごとファクトリーは昨年7月のオープンニングフォーラムを皮切りに、座学形式の「研究室」と「合宿」を計6回県西部で展開。この日発表した中川さんが既に起業プランを事業化したほか、他の合宿参加も今後順次、プランの実現に動き出す。