気鋭の弁護士には、徳島県のマスコットキャラクター「すだちくん」グッズのコレクターとしての顔もある。縫いぐるみやうちわなど、集めたグッズは数知れず。「すだちくんの魅力は笑顔。いつも笑っている姿は、無機質な現代社会に向けたアンチテーゼなのかな」
1997年に徳島市の法律事務所で弁護士として歩み始めた。民事から刑事まで幅広い分野をこなし、悪質商法など消費者に不安をもたらす事件をはじめ知的財産権侵害事件や障害者への虐待事件にも力を注いだ。
3月29日には、集団的自衛権を行使できるようにする安全保障関連法が施行された。法律家として懸念を募らせており、「集団的自衛権行使は憲法に違反する。立憲主義の危機だ」と語気を強める。弁護士会として、今後も街頭活動などを通して違憲性を訴える考えだ。
消費者庁の徳島県への移転が取り沙汰されているが、日本弁護士連合会は移転に反対の立場を取っている。一方で、移転が実現すれば徳島弁護士会の弁護士にとっては活動範囲が広がる。「期待される面もあり、弁護士会の中で十分検討して適正に対応したい」
少年のころに読んだ推理小説の影響を受け、刑事事件で活躍する弁護士に憧れを抱いてきた。東京大法学部在学中に司法試験に合格。歴史物のノンフィクションを好み、司馬遷の「史記」を愛読する。阿南市出身の44歳。独身。