株式、投資信託といった証券会社における商品の開発やマーケティング部門を主に歩んだ。入社30年目の今年3月から執行役員となり、商品マーケティング本部長として七つの部を束ねる。「担当範囲が広がり、責任が重くなった」としみじみ語る言葉にやりがいと充実感をにじませる。

 バブル景気と崩壊、金融ビッグバン、サブプライム問題、リーマン・ショックといった激動の金融界を生きてきた。「1日として同じ日はなかった」。最近も少額投資非課税制度(NISA)、金融所得課税の一体化、マイナス金利導入と環境は目まぐるしく変化している。

 一貫してきたのは顧客への丁寧な商品説明。「車や家などと違い、買ってすぐに喜んでいただけるものではなく、期待したパフォーマンスに到達して初めて良かったと言ってもらえる。分かりやすい言葉でメリットとリスクを伝え、しっかりとアフターフォローすることが大切」と強調する。

 年に2、3回は帰省し、幼いころから食べ慣れた「鳴ちゅるうどん」に舌鼓を打つ。東京暮らしが長くなるにつれ、徳島の自然と食材の豊富さを実感する。昨夏からは旧制徳島中学・城南高校の関東地区同窓会「渦の音クラブ」の事務局長を務め、各方面で活躍する同窓生との時間を刺激に変えている。

 人口減少が進む徳島を懸念する。「鳴門の大道銀天街もシャッター街になってしまった。歩いている人が少ないのは寂しい」。インバウンド(訪日外国人旅行者)取り込みに生かせる観光資源として徳島市の阿波おどり会館を挙げ「通年で楽しんだり立ち寄ったりできる場所がもう少し増えたらいい」と、古里の盛り上がりに期待を寄せた。

 さくらい・あゆむ 鳴門市撫養町出身。城南高校、関西大経済学部卒。1987年、日興証券に入社。大阪支店での個人営業を皮切りに、東京本社の営業企画部、金融法人部などに所属した後、宇都宮支店長、コーディアルコミュニケーションズ(子会社)社長を歴任。商品マーケティング業務部長などを経て2016年3月から現職。横浜市在住。52歳。