ミツバチを活用した健康食品や化粧品などを製造販売する山田養蜂場。昨年3月から健康食品の商品企画や販売促進戦略を手掛ける部署を統括する。「お客さまの声をしっかりと聞きながら、いい商品を届けたい」

 サプリメント類の栄養補助食品を中心に扱う。ローヤルゼリーに組み合わせる成分や含有量をどうするか。どのように売り出せば消費者の心を動かすのか。顧客から届く声を参考に方針を固め、開発部門と協力して製品に仕上げる。「お客さまが欲しいと思うものを形にしていくところに面白さがある。思ったような反応が得られずに悩むこともあるが、良かったと言われると苦労も吹き飛ぶ」

 13人の部下を抱える管理職。「若い部員が多いので、気持ちよく働いてもらえるよう努めている。その上で、お客さまのことを想像しながら仕事に臨もうと呼び掛けている」。職場の人間関係を円滑にし、自分が学んできたことを伝えようと気を配る。

 「今でこそ人とのコミュニケーションは楽しいと思うけど、以前はそうでもなかった」と明かす。小さいころから明確な答えが出る数学や化学が好きで、文系科目は苦手。大学は工学部に進み、就職後も商品開発に携わりたいと考えていた。

 だが配属されたのは顧客と直接対話する部署。戸惑ったが、利用者の声は新たな発見が得られる宝庫で次第に面白くなった。「決まった答えがない仕事は難しいが、やりがいも大きい。お客さまに近い部署で働けるのはありがたい」

 頻繁に帰省はできないものの、友人とはSNS(会員制交流サイト)などを通じて近況を報告し合う。「幼いころから親しんだみそなどの食材もインターネットで手に入れている。簡単に古里とつながれるのはありがたいですね」。

 たむら・なおひさ 徳島市出身。城ノ内高を経て岡山大大学院自然科学研究科物質生命工学専攻修了。2004年、山田養蜂場(岡山県鏡野町)へ入り、通販営業部を中心にキャリアを積む。岡山県津山市在住、36歳。