徳島県庁で大規模な試験業務を行っている消費者庁の板東久美子長官は14日、3月の試行時に滞在した神山町を再び訪れ、同町で集積が進むIT企業などのサテライトオフィス(SO)を視察した。
視察には板東長官のほか、県庁での試験業務には参加していない同庁の川口康裕次長も来県して同行。町内のSOを3カ所回り、テレワークの状況を確認した。
同町神領にSOを置く名刺管理サービス「Sansan(サンサン)」(東京)では、滞在中のエンジニア辰濱健一さん(31)の案内で牛小屋や納屋を改修したオフィスを見学。辰濱さんは「無線ネットワーク環境が整備されており、ノートパソコンを持ち運べば庭でも仕事ができる」などと説明した。
このほか、映像の制作保存を手掛けるプラットイーズ社(東京)のSO「えんがわオフィス」も3月に続き視察。神山での試験業務で拠点としていた神山バレーSOコンプレックスも訪れた。
同庁は今回の試験業務の目的の一つに、霞が関の働き方改革や業務改革の可能性を探ることも挙げている。視察後、長官は「働き方や業務の進め方にいろいろな可能性があると感じた」と話した。
これに先立ち、長官は神山町役場を訪問し、後藤正和町長らと面会した。