徳島県小児科医会 日浦恭一(徳島新聞朝刊 満1歳にて掲載)

 生後4カ月の乳児健診は初めて小児科医が行う健診です。この時期の健診では成長・発達と育児に問題がないかをチェックします。

 体重・身長・頭囲・胸囲を測定して乳児期前半の栄養状態や体格を見て成長に問題がないかを判定します。この時期の体重増加不良には先天的な身体疾患、摂取カロリーの不足、育児過誤などを考えます。

 哺乳困難な疾患としては口唇、口蓋、舌、喉頭などの先天的な異常、先天性心疾患、神経筋疾患の有無などを確認し、さらに嘔吐や下痢、消化管の異常や腸管アレルギーの有無などについて診断判定します。

 また母乳やミルクの不足、調乳ミス、育児不安や母親の精神状態、育児過誤や虐待の有無、貧困などを区別します。

 明らかな疾患がなく体重増加不良も軽度である場合には哺乳量や授乳の仕方を指導して経過観察とします。しかしほとんど体重増加がない場合や体重減少がみられる場合には検査や治療が急がれますから保健師や二次医療機関に連絡します。

 また乳児の首の座り、声をだして笑うこと、注視や追視があること、音によく反応すること、人の顔を見て話しかけるように声を出すことなどで発達を確認します。

 小児科医は子どもの病気の治療だけでなく乳児健診、予防接種、事故の予防や栄養法の指導、育児全般の相談など、成人とは異なった医療を提供して、子どもの健やかな成長と発達のために働いています。

 小児科医は子どもの総合医です。乳児健診を受ける時に何でも相談できる小児科の「かかりつけ医」を決めておくことが大切です。