徳島県を代表する経済団体・徳島商工会議所会頭に42歳の若さで就いた。3期9年務めた近藤宏章前会頭より27歳も年下。「会頭には若すぎる」との声に「27歳で会議所の議員になった。年齢は若いかもしれないが、会議所の活動には長年関わってきた」と実績を強調する。

 社会福祉法人健祥会の理事長としてグループを率いる。特別養護老人ホームや保育園、クリニックなどを運営し、利用者6千人、職員は3千人に上る。自身は大学卒業後の1996年に健祥会に入り常務理事、審議役などを務めた。2013年7月、創始者で参院議員だった父・博彦氏が死去し、トップを引き継いだ。

 それから3年余りの間、グループの今後を考える中で抱いたのは、人口減少への危機感だった。将来的には利用者や職員の確保が難しくなることから、さまざまな改革に着手。利用者目線のサービスの徹底を職員に浸透させ、離職を防ぐために職場環境の改善に取り組んだ。

 県内の多くの企業も同じ課題に直面している。会頭就任に当たっては「仕事づくり、人づくり、まちづくりへの挑戦」を行動指針に掲げた。創業や事業承継などの支援に力を入れる方針で「人口減少を食い止め、地域を活性化させたい」と抱負を語る。

 「活字好き」を自認する。毎朝、新聞7紙に目を通し、興味のある記事を切り抜く。帰宅後は、博彦氏の蔵書から選んだ政治関係の本を読んでリフレッシュする。徳島市南田宮1で妻(43)、小学生の娘3人と5人暮らし。