新潟戦の後半、2人をかわしクロスを上げる杉本太=鳴門ポカリスエットスタジアム

 J2リーグ11位の徳島ヴォルティスは17日午後2時から、長野県松本市のサンプロアルウィンで首位松本山雅との今季最終戦に臨む。白星から8試合も離れているとはいえ、リーグ優勝が懸かる松本の引き立て役に回るわけにはいかない。徳島らしい攻撃サッカーを貫き、有終の勝利を目指す。

 「勝ってシーズンを終わりたい」とロドリゲス監督。順位を一つでも上げて締めくくることが今後につながると強調する。そのために今週の練習では相手の対策よりも、ゴール前での精度アップなどに重点を置いた。15日は一部を非公開にしてセットプレーの動きなども再確認した。

 夏以降加わった顔触れと従来の主力との融合が進み、前節新潟戦では完成度の高い攻撃を展開。松本戦でも臆さず、地力を100パーセント発揮できるかが鍵になる。徳島は勝てば勝ち点を58に伸ばし、他チームの勝敗次第で最高9位に食い込める。

 選手の士気は高い。小西は「今季応援し続けてくれたサポーターのために絶対勝つ。モチベーションはこれ以上ないくらい」と意気込む。新潟戦で攻撃にスイッチを入れた杉本太は「(松本の優勝が懸かる最終戦は)お客さんも入るし、いい舞台が整ったと思っている。勝たないと」と不敵な笑みを浮かべた。

 泣いても笑ってもラストゲーム。苦しみ、悩み、迷いながら積み重ねてきた今季の全てをこの一戦に注ぎ込む。