兵庫、島根各県から飛来し、餌をついばむコウノトリ=10月31日、鳴門市大麻町

 徳島県は16日、両脚を骨折して治療を受けていたコウノトリの雄1羽が死んだと発表した。

 県によると、コウノトリは10日に鳴門市大麻町の田でうずくまっているのが見つかり、徳島市のとくしま動物園北島建設の森に運ばれた。骨折のほかに内臓損傷、首が上がらないなどの症状があり、餌を食べない状態が続いていた。15日正午すぎに容体が悪化し、同日深夜に死んだ。

 コウノトリは6月に兵庫県豊岡市を巣立ち、10月末に鳴門市に飛来した。

 兵庫県立コウノトリの郷(さと)公園(豊岡市)によると、ふ化から1年以内の幼鳥は弱く、死傷する確率が高い。今年国内で巣立ったり放鳥されたりした34羽のうち、今回のコウノトリを含む4羽が死んだ。