本四架橋の先駆けとなった小鳴門橋が夕陽に染まる。奥に見えるのが撫養橋=鳴門市鳴門町

 鳴門市の小鳴門海峡には四つの橋が架かる。最も早かったのは、徳島県が建設し、1961年7月に開通した小鳴門橋。全長441・4メートル、3本の支柱がある4径間つり橋という珍しい形をしている。

 小鳴門橋は、鳴門公園に向かう観光道路としての位置付けに加え、県民の悲願だった本州四国連絡橋実現へアピールする狙いもあった。なかなか具体化しなかったため、県が単独で巨大な架橋を設けることで国に熱意を示したという。

 完成時は建設費の償還に向けて有料だったものの、モータリゼーションの時期と重なり、交通量は年々増加。予定よりも早く77年に無料化されている。

 大毛島側から小鳴門橋を見上げてみた。ちょうど夕暮れ時で橋全体が赤く染まっていた。すぐ隣には、神戸淡路鳴門自動車道の撫養橋が架かる。87年5月に暫定2車線で開通した後、98年4月に明石海峡大橋が完成して本州と四国が直結した。

 小鳴門橋の完成から37年。本四連絡橋を目指した当時の思いは結実した。並ぶ二つの橋を見ていると、先人たちの夢の積み重なりを感じさせてくれる。