最終日の好発進に貢献した徳島市の33区熊井康(左)と34区日下のたすきリレー=三好市井川町御領田

最終日の好発進に貢献した徳島市の33区熊井康(左)と34区日下のたすきリレー=三好市井川町御領田

 第62回徳島駅伝(徳島陸協、徳島県、徳島新聞社主催)は、最終日の6日に行われた北方コース(11区間、72・5キロ)のレースでも徳島市が躍動し、5年ぶりの完全優勝で幕を閉じた。長丁場で一般勢がリードを広げ、若手をうまくカバーしたことがV奪還につながった。昨年4位で、メダル獲得を悲願としていた小松島市が2位に入る大健闘を見せた。阿南市も昨年の6位から3位に躍進。原動力となった女子と中学生は両部門で栄冠を獲得して喜びを爆発させた。5連覇を逃し、5位に沈んだ鳴門市の選手らは悔しさをかみしめ、来年の巻き返しを固く誓った。

 [評]選手層の厚い徳島市が一般、高校生区間で力強さを発揮し、1位を譲らなかった。33区熊井康が2位でスタートし、34区日下が区間賞、35区小松が3位、36区片山が2位で続いた。最長38区で岡田が区間2位でまとめ、首位固めに成功。後半の中学女子、中学生、女子の各区間でペースを落としたものの、アンカー和田が区間賞で締めた。

 小松島市は38区を制し2年連続でMVPを獲得した大西、35区区間賞の中原ら一般勢が活躍。33区の高校生区間で好走した大平も2位躍進の原動力となった。

 3位の阿南市は36区で國行が区間賞を取り、メダル圏内に。42区で区間新を樹立した小林をはじめ、中学女子、中学生区間で力走が光った。

 板野郡も地力を見せ、徐々に上位とのタイム差を詰めた。最終日だけを見ると3位。37区伊藤、40区黒上らの活躍で4位に浮上し、後続を振り切った。

 鳴門市は12年ぶりにメダルを逃し、5位に沈んだ。西山、内田の男女両エースがともに区間3位で踏ん張ったが、序盤からリズムをつかめず、巻き返せなかった。

 6位は名西郡。41区を走り、MVPを獲得した新宅を含め、8区間で5位内と安定した走りを披露し、第48回大会以降では最高の成績を残した。7位美馬市は一般区間での爆発力に欠け、昨年より順位を二つ落とした。海部郡は中学女子区間で踏ん張ったが、第2日までのタイムロスが響き8位にとどまった。

 9位の那賀郡は33区で岩佐が区間新をマークするなどしたが、入賞には届かなかった。10位の三好市は前回より一つ順位を上げ、逆に吉野川市は一つ下げて11位。12位勝浦郡は33区の9位以外は振るわなかった。

 13位の美馬郡は37区の村田が3位と好走。阿波市は美馬郡に12秒差まで迫りながらも14位。15位の三好郡は38区の木藤以外が区間2桁だった。