J2徳島ヴォルティスは15日、板野町の徳島スポーツビレッジで初のチーム練習を行い、新シーズンのスタートを切った。ヘッドコーチから昇格した長島裕明新監督の下、チームはこれまでの「堅守速攻」をベースとしながらも、より積極的に相手ゴールに向かっていく姿勢を前面に押し出し、2年続けて目標に掲げたJ1自動昇格(2位内)に挑む。
午前10時、長島監督をはじめ、コーチ陣と新加入を含む選手26人がピッチに姿を見せた。ランニング、体幹トレーニングに続き、ジグザグに置かれたコーンの間をリフティングしながら縫っていく選手に熱い視線を送る長島監督。5対2のボール回しやミニゲームでは「距離感を大切に」などときめ細かいアドバイスを送った。初日からボールに触れた選手は生き生きとした表情を見せ、ピッチで約2時間のメニューをこなした後、室内で筋力測定も行った。
徳島で5年目を迎え、チームリーダーとしての役割が期待されるDF福元は「まずは楽しくプレーすることができた。けがすることなく(22日から高知で始まる)キャンプに入れるよう調整していく」。今季から徳島に完全移籍したDF内田は「長いオフがやっと終わった。優勝争いができるようしっかり準備する」と意気込みを口にした。
開幕が例年より1週間前倒しされる今季。そのことを昨季の戦いが終わった時点で選手に伝えていた長島監督は「一人一人がよく考え、それなりに仕上げてきてくれた」とほっとした様子。14位に終わった昨季の分も勝ち点を積み重ねていく決意を新たにした新指揮官は「徳島の勝利に貢献したいと集まった選手個々の思いと、チームとしてのまとまりを大切に、J1昇格を目指す」と表情を引き締めた。