徳島新聞社と阿波銀行は4月、県内のスポーツ指導者の指導力向上を目指して会員制の勉強会組織「とくしまスポーツ懇話会」を発足させる。記念のプレイベントとして2月25日午後3時から徳島市のあわぎんホールで、集団演技指導の第一人者として知られる日体大の清原伸彦名誉教授(74)と、バレーボール女子日本代表の柳本晶一前監督(64)を招いての「キックオフ講演会」を開く。
スポーツ懇話会の設立は、競技力向上や優秀選手の育成に欠かせない指導者のレベルアップが狙い。6月下旬-7月上旬、9月中旬、11月下旬、2月中旬の年4回、講演会と交流会を開催。講師には経験が豊富で、実績のあるスポーツ指導者のほか、メンタルトレーニング、栄養学などの専門家らを予定している。
講演後、講師と参加者が軽食を取りながら、指導上の悩みなどを相談したり、情報を交換したりする。講演会の参加費は無料で、交流会は1回につき2千円が必要。すでに、県内のスポーツ指導者を対象に会員募集を始めている。
徳島県の過去5年間の国体の天皇杯順位は45位が最高で、46位と最下位の47位が各2回と低迷。中学、高校の全国大会でも上位入賞は一部に限られるなど、競技力低下が著しい。東京五輪などが間近に迫る中、子どもたちに勝つ喜びや国際大会出場への夢、目標を与えるためにも指導者の育成が求められており、設立を企画した。
キックオフ講演会は2部構成で、会員以外でも参加できる。清原名誉教授は水球男子日本代表の元監督。集団演技の指導者としても知られ、2014年のソチ冬季パラリンピック開会式の演技も指導した。「今なぜ、集団行動が必要か?-真心とは」と題し、集団演技の魅力と必要性などについて話す。
柳本前監督は、04年アテネ、08年北京の両五輪で女子日本代表を5位に導いた。「組織をどん底からよみがえらせるには?-ここ一番で力を発揮させる方法」をテーマに語る。定員は500人。参加無料だが、聴講券が必要。
問い合わせは徳島新聞社地域振興部<電088(655)7331>。