約700人が耳を傾けたとくしまスポーツ懇話会のキックオフ講演会=あわぎんホール

 徳島のスポーツ指導者の指導力向上を目指す勉強会組織「とくしまスポーツ懇話会」の発足を記念したキックオフ講演会が25日、徳島市のあわぎんホールで開かれた。集団演技指導の第一人者として知られる日体大の清原伸彦名誉教授と、バレーボール女子日本代表の柳本晶一前監督が講演。多彩なエピソードを交えてそれぞれの指導論を熱く語り、約700人が耳を傾けた。

 「今なぜ、集団行動が必要か」と題して講演した清原名誉教授は「集団演技を通じて、1人でできなくても集団で何かをつくる達成感や、心を一つにする意義を教えている」と話した。

 自身は経験のない水球で同大学の監督を務め、21年間無敗だったことに触れ「競技をするのは選手。個性や力量に応じて指導し、選手がやりやすい環境をつくることが大切」などと語った。

 シドニー五輪後の日本の低迷期に就任し、チームを復活させた柳本前監督は「組織をどん底からよみがえらせるには」をテーマに話した。「目標があれば負けても悔しさや課題を学べる」と、チーム再生の鍵として、目標設定の大切さを強調した。

 体格で勝る海外勢と戦う上で、技術だけではなく「人間力」も必要とし、周囲の異論を押し切って挫折を味わったベテラン選手を日本代表に招集し、若手の成長につなげたことを紹介した。

 講演後、会場を訪れた高校、大学生や部活動の顧問らとの質疑応答もあった。

 懇話会は、実績あるスポーツ指導者やメンタルトレーニング、栄養学などの専門家を招き、講演や交流会を通して指導者の育成につなげるのが狙いで、徳島新聞社と阿波銀行が企画した。2016年度は6、9、11、2月の年4回の開催を予定している。