パラ五輪出場を目指して合同練習会で汗を流す阿利(左)=阿波市吉野町の吉野グラウンド

パラ五輪出場を目指して合同練習会で汗を流す阿利(左)=阿波市吉野町の吉野グラウンド

 9月のリオデジャネイロパラリンピック出場を目指す阿利美咲(21)=吉野川市鴨島町、カリヨンれもん=が30日、鳥取市で行われる日本パラ陸上の女子1500メートルに出場する。好タイムで優勝すれば、日本パラリンピック委員会(JPC)の推薦選手に選ばれる可能性が高まる。「リオに行くため、いい記録を出したい」と意気込んでいる。

 日本知的障がい者陸上競技連盟によると、推薦の条件は、標準記録(5分5秒)突破者で、日本パラ陸上を含む国際パラリンピック委員会(IPC)公認大会の上位者。阿利は昨年7月の日本パラ陸上で4分58秒94の自己ベストを出して標準を突破しているが、同種目の日本勢では3番手。6月に日本全体の出場枠が決まり、JPCが代表を決める。

 自閉症の阿利は5歳からランニングを始めた。地元の陸上クラブや鴨島一中で走力をつけ、池田支援学校美馬分校時代は、つるぎ高(当時美馬商高)陸上部で練習し、県大会などに出場。初の海外レースとなった2013年のアジアユース(19歳以下)大会でジュニア1500メートルを制し、14年のアジアパラ大会も銀メダルと活躍した。

 昨春から阿波市陸協の合同練習会に参加。スピードを磨き、最近は安定して5分を切っている。指導する堀北茂生会長は「常に力を出し切れるようになれば、タイムはまだ縮まる」と、代表入りを期待している。