デモ走行した水陸両用の全地形対応車=北島町の今切川

 徳島県は20日、大規模災害時の救助・救援活動に用いる水陸両用の「全地形対応車」のデモ走行を北島町の今切川河川敷で公開した。同車両は総務省消防庁が無料貸与し、来春、西日本で唯一、徳島県に配備される。

 県内13消防本部などから約80人が参加した。メーカーの担当者から操作説明を受けた板野東部消防組合の職員がデモ車両を運転。砂利道を走行した後、スロープから川に入り、水上を航行して再び上陸した。

 全地形対応車は長さ約4・8メートル、幅約2・7メートル、高さ約2・3メートルで8人乗り。陸上では無限軌道で走行し、浸水エリアではボートのようにスクリューで航行する。がれきや土砂、雪上にも対応できる。東日本では千葉県に配備される。

 県内では、本年度末に板野東部消防組合消防本部(北島町)に配備される見込み。県は来春、全国で初めて水害に特化した「大規模風水害即応機動部隊」を創設する。同車両を部隊の要として救助活動などに活用する。