黒川征一市長

 三好市の黒川征一市長が市の広報紙で新聞や政党機関紙の記事を盗用した問題で、三好市長に初当選した2013年の選挙期間中に更新した自身のフェイスブック(FB)やブログでも、新聞記事や他人のブログと酷似した文章があることが21日、分かった。

 酷似しているのは、県議だった黒川氏が三好市長選に立候補を表明した13年6月から投開票のあった7月までの自身のFBと、ブログ「ん!雑感」に載せた文章。日本経済新聞や朝日新聞、日本農業新聞、共産党機関紙「しんぶん赤旗」、外交評論家天木直人氏のブログなどと表現が一致する部分があった。徳島新聞が確認しただけで11本あり、同じ文章がFBとブログに掲載されていた。

 高血圧治療薬ディオバンのデータ不正をテーマにした13年7月の「腐敗構造の一掃」には、日経新聞1面コラム「春秋」、朝日新聞1面コラム「天声人語」とほとんど同じ文章が含まれていた。

 「薬売りたさの会社か、会社からの寄付金欲しさの大学か。隠しきれないのは人を欺いた何者かの私欲の深さである」は春秋と全く同じ。「巨費を投じる開発など、薬を巡るもろもろは外からは見えにくい。今回きりの事なのか。氷山の一角ではないのか。信頼を揺るがす不正に、うやむやに幕を引かれては困る」は天声人語とほぼ一致。「市政の腐敗構造は、三好市長選挙できれいにしませんか」と結んでいる。FBは現在は更新しておらず、ブログは削除されている。

 市長 「書いた覚えない」

 黒川征一市長は21日、徳島新聞の取材に対し、2013年7月のFBの投稿「腐敗構造の一掃」について「書いた覚えがない。私の名前をかたって誰かが書いたのだろう」と話し、他人の作だと主張した。

 文章の確認を求められた市長は「今見て、びっくりしている」と驚いた様子を見せた。投稿日が市長選告示前日だったことから「選挙のまっただ中で、暑くてへろへろ。ブログの更新はもちろん、新聞を読む余裕もなかった」と繰り返した。

 同月の黒川氏のFBは、問題となった投稿を含め頻繁に更新されている。これについては「FBを通じて情報を受け取っているが、発信はほとんどしていない」と説明。さらに「パスワードを2、3人に教えていた」と話し、身近な支持者が投稿した可能性があるとした。

 削除や投稿者の特定など今後の対応は明らかにしなかった。