美波町奥河内の四国霊場23番札所・薬王寺で23日、町内の真言宗11カ寺の檀家が1円玉を投げて故人の冥福を祈る伝統行事「投げ銭供養」が始まった。25日まで。
各寺の僧侶が中央の高座に座り、33年前に亡くなった故人から順に過去帳を読み上げた。家族や親族の名前を確認した参拝者は、バケツいっぱいに入れた硬貨を高座の周りのさい銭箱に投げ入れた。
硬貨が高座に当たる音が大きいほど供養になるとされ、力いっぱい投げつける人もいた。戦没者の英霊供養も行われた。
投げ銭供養は室町時代に薬王寺で始まったとされる。11カ寺の持ち回りで毎年開かれ、来年は延命寺(木岐)で催される。