記者会見でコラム盗用について釈明する黒川市長=19日、三好市役所

 徳島県三好市の黒川征一市長が12月支給の期末手当を3割減額する方針を固めたことが26日、市関係者への取材で分かった。市の広報紙で市長が政党機関紙や新聞の記事を盗用した問題を受けた対応とみられる。

 市関係者によると、市は30日の市議会臨時会議で、市特別職の常勤職員の給与に関する条例の一部改正案を提出する。市長の期末手当を人事院勧告に基づき0・05カ月分引き上げて1・775カ月分とした上で、3割減額する。

 条例改正案が市議会で可決されれば、市長の期末手当は本来の支給額約150万円から約50万円減額となる。減額は12月支給分に限って適用する。

 市議会の議会運営委員会が開かれた20日時点では、期末手当の減額が臨時会議に提案される予定はなかった。盗用問題で批判が強まったため、追加したとみられる。

 市長は市の広報紙「市報みよし」の市長コラムに、共産党機関紙「しんぶん赤旗」の1面コラムなどを盗用していたことが発覚。19日の記者会見では、自身の処分について「副市長らと相談して決めたい」と明言を避けていた。