記者が宿泊している部屋。キッチンの向こうのベランダとの間に壁はない

 ブラジル滞在中の宿泊施設はメインプレスセンター(MPC)からシャトルバスで約半時間の地区にある。緑の丘に囲まれ、徳島市で言えば方上町や国府町の景色のイメージに近い。

 宿泊先のドアは指紋認証式で、スポーツ紙記者2人と同室だった。防犯上の懸念があったし、大会の情報も共有できるので相部屋はOKなのだが、設備の不具合にはほとほと困っている。

 驚いたのはシャワールーム。ノズルがない。蛇口をひねると壁の取り付け穴から水がちょろちょろと流れ出てくるだけ。温水は突然熱くなったり、冷たい水に変わったりと調節も難しい。

 洗面台は流すと必ず水が漏れる。おかげで朝晩、何度も床を水拭きする羽目になった。

 部屋の外には南国風のテーブルや椅子を置いた広いベランダがある。だが、なぜかキッチンとベランダの間に壁がない。料理を運び出すには都合がいいかもしれないが、雨が降り込んだらどうするのか。防犯面は? 首をかしげたが、文化の違いと言われれば納得するしかない。

 開幕前、オーストラリア選手団が宿泊施設に不満を訴えていた。何となく分かる気がする。つまり、準備が遅れているのだ。MPC周辺でもまだ排水設備や標柱などの整備が続いている。だが、開幕すれば、そんな不都合をかき消すくらい、五輪はまぶしく輝くに違いない。(平尾貴宏)