競技会場への移動はもっぱらメインプレスセンター(MPC)前のメディアトランスポートモール(MTM)からのシャトルバスを使う。しかし、路線のない目的地に向かう場合はタクシーを利用している。

 長期間滞在している日本オリンピック委員会の関係者から「乗るタクシーを間違えなければ安全」と助言され、なるべくホテル前に並ぶ車を探している。

 が、帰り道や時間に余裕がない時は流しのタクシーを拾うことも。どんな運転手か、乗り込む時は少し不安だが、これまでのところ、1度だけ目的地を間違えられたこと以外に不都合は起きていない。

 料金は初乗りが4・8レアル(約150円)で、約半時間走って50レアル(約1500円)ほど。メーター制で、もちろんお釣りももらえる。

 運転手は個性豊か。道中ずっとラジオに合わせて歌っている人もいれば行く先を示しても無反応で寡黙にハンドルを握ったままの人もいる。

 記者の片言の英語で会話が通じる場合もある。先日乗車したエドワルドさん(36)は、リオ五輪について「あまり興味はないが、仕事は確実に増えた」とプラスに捉えていた。

 観光客が悪質な運転手にぼったくりされるケースもあるようだが、基本的にはみんな親切だ。車内の限られた時間にコミュニケーションすることが、楽しく思えるようにもなってきた。