夕方、白髪の外国人カメラマンがメインプレスセンター(MPC)7階の私たちの事務所を訪ねてきた。ピンバッジを交換しないかと言う。訳が分からず立ちすくんでいると、隣の同僚が「OK」と手持ちのバッジと交換。カメラマンは気に入った様子で「サンキュー」と指でグッドマークを示して出て行った。

 世界最大級の国際イベントである五輪では、ピンバッジ交換が盛んらしい。そういえば先日も食堂で「バッジを持っていないか」と声を掛けられたのを思い出した。MPCや五輪パークの入り口では連日、収集家らしい人が地面に自慢のコレクションを並べ、行き交う人と「チェンジ」を楽しんでいる。

 デザインは多種多様。過去の五輪大会のマークや競技のイメージロゴ、国旗などをあしらったものが目立つ。日本はアニメキャラクターなどが多く、同僚のバッジは地元のご当地キャラクターがモチーフ。名刺代わりに使ったり、言葉の通じない外国人とコミュニケーションを取ったりするのに役立つという。

 こんなことなら自分も「すだちくん」や「うだつまる」を持ってくればよかった。現在のところ私のコレクションは、テレビのキー局記者にもらった東京五輪のバッジ1個である。