徳島県警から依頼を受け、県内の若い男女約1千人を対象にストーカーの被害実態アンケートを実施した徳島文理大が29日、結果を公表した。7人に1人が何らかのストーカー行為を受けたことがあると回答。初めて被害に遭った年齢の平均は16・8歳だった。県警は調査結果を踏まえ、県内の小中学校などへの啓発を強化するとしている。
アンケートは同大の小畑千晴准教授(臨床心理学)が実施し、県内の大学、専門学校に通う18~25歳の学生968人(女640人、男328人)から回答を得た。
「被害経験がある」としたのは、13・8%に当たる134人(女102人、男32人)。このうち「初めて被害を受けた時の年齢は」に回答したのは89人で「18歳」「19歳」がそれぞれ最多の17人だった。9割に当たる計80人が10代のうちに初めて被害に遭っていた。「6歳」「8歳」もそれぞれ1人いた。
具体的な行為としては「望まない面会や交際、復縁の要求」が最多の74人≪表参照≫。被害者とストーカーとの関係で一番多かったのは「交際相手ではない学校関係の友人」(30人)、次いで「元交際相手」(28人)だった。同性から被害を受けたのは26人いた。
一方で、被害に遭った時に「警察に相談した」としたのはわずか8人だった。県警の樫山憲法生活安全部長は「警察にはさまざまな支援策があることを周知していきたい。大学生よりさらに若い世代での被害が多いことも分かったので、小中学校での啓発活動にも力を入れる」と話した。
29日に同大で結果報告会が開かれ、小畑准教授が学生ら約100人を前に詳しい内容を発表した。県警による被害防止講座も開かれた。