鳴門市クリーンセンター廃棄物対策課の男性主任(52)が、車で出向いた鳴門署で飲酒運転したと自ら訴え、道交法違反(酒酔い運転)の疑いで書類送検されていたことが30日分かった。主任は市に対し「酒を飲むにつれ、借金への不安が大きくなり警察に相談したいと思った。いっそ逮捕されたら楽になると自暴自棄になった」と話しており、市は同日付で停職4カ月の懲戒処分にした。
市によると、主任は9月8日午前6時半から正午すぎにかけ、1人暮らしの自宅で350ミリリットルの缶ビール2本、350ミリリットルの缶酎ハイ1本と、湯飲みで焼酎4杯を飲んだ。その後、自分の軽乗用車を運転して鳴門署に行き、飲酒運転したことを打ち明けた。署はその場で呼気検査をし、飲酒を検知した。
主任は9月10日に上司の男性係長(55)に事情を説明したが、係長は管理職に報告していなかった。11月10日に署から出頭要請を受け、12日に管理職に伝えた。
主任は1994年に採用され、ごみ収集業務を担当。勤務態度は真面目で、住宅ローンなどの借金はあるが、返済が滞っている状態ではないという。
市は管理監督責任があるとして、廣瀬高市民環境部長、三栖信征環境局長、向井直之課長の3人を文書訓告、係長を口頭注意の処分にした。
市では5月に男性消防士(39)が飲酒運転で自損事故を起こし、停職6カ月の懲戒処分と階級降任となった。
市役所で廣瀬部長らが会見し、「職員が不祥事を起こし申し訳ない」と陳謝。泉理彦市長は「再び市民の信頼を大きく損ねたことを深くおわびする」とのコメントを出した。