黒川市長の問責決議案の採決。可否同数で、立川議長が可決とした=三好市議会議場

 三好市の黒川征一市長のコラム盗用問題を巡り、市議会は30日、市長が責任を取るとして臨時会議に提出した期末手当3割減額の条例改正案を否決した。一方、反市長派の市議が「市のトップとしてあるまじき行為。3割減ではけじめにならない」として提出した問責決議案は可決された。黒川市長への問責決議案提出は3度目で、可決は2013年12月以来2度目。

 黒川市長は、12月に支給される期末手当約173万円を3割減額して約121万円とする条例改正案について「(減額率は)職員の懲戒問題が起きた場合の規定を参考にした」と説明。木下善之氏と古井孝司氏が、責任の取り方が不十分として反対意見を述べた。

 採決は、体調不良で欠席した1人と立川一広議長を除く20人で行い、10対10の可否同数となったため、立川議長が否決を決めた。

 問責決議案は、中耕司氏が提出。「ペテン師は許せないと題したコラムを書いた市長こそがペテン師のように思えてくる」として、12月3日の定例会議開会日に出処進退を示すよう求めた。

 問責決議案の採決も可否同数で、立川議長が可決を決めた。

 問責決議に法的拘束力はない。期末手当は減額の条例改正案が否決されたため満額が支給される。

 黒川市長は報道陣に「期末手当減額の否決、問責決議を重く受け止めている」と説明。今後の対応については「今終わったばかり。これから考えなければならない」と述べるにとどまった。