会見で対談本をPRする寂聴さん(左)と瀬尾さん=京都市の寂庵

 徳島市出身の作家で僧侶の瀬戸内寂聴さん(96)が、秘書の瀬尾まなほさん(30)との初の対談本「命の限り、笑って生きたい」(光文社、1404円)を出版した。京都市の寂庵で会見した2人は、幸せになるためのヒントを込めた内容をPRした。

 66歳差の2人の対談本は「人生100年時代を幸せに生きる」がテーマ。「日本最高齢の現役作家」と言われる寂聴さんと、秘書としてその仕事を支えつつ、自らエッセーを執筆している瀬尾さんが、元気の秘訣(ひけつ)や恋愛観、執筆の裏話などについてユーモラスに語り合っている。

 寂聴さんは会見で「お互い言いたい放題言ってて、読み返したら思わず笑っちゃう」と作家と秘書を超えた遠慮のない関係をアピール。瀬尾さんは「(寂聴さんが)私に言った言葉に、誰の胸にもすとんと落ちるメッセージが入っている」と紹介した。

 瀬尾さんが寂庵のスタッフになったのは2011年。秘書としても5年を共に過ごし、息もぴったりな2人。寂聴さんが「まなほは優しく、ユーモアがあって楽しい」と褒めると、瀬尾さんも「(寂聴さんは)どんなときでも私の話を聞いてくれ、大きな心の支えになっている」と応じた。

 寂聴さんの法話の内容を20年以上掲載している週刊誌「女性自身」(光文社)の創刊60周年を記念して出版された。