新聞を素材とした教育を考える「NIE教育フォーラム」(日本新聞協会主催)が4日、東京・新橋で開かれ、「人生を切り拓く-社会とつながる 情報をいかす」をテーマに、社会的課題を読み解く力の付け方などについて報告が行われた。

横浜国立大教授の高木まさきさんは「アクティブ・ラーニングと国語の力」の題で基調講演。主体的に学ぶ力と言語の関係について「子どもは大体の意味を知っている言葉が増えれば、応用や修正を重ねて新しい言葉も調べるようになる。そうやって言葉の裾野を広げるためには、新聞や本が重要」などと指摘した。

学校現場からの報告では、18歳選挙権時代の主権者教育について都立国際高校の宮崎三喜男教諭が、主張の違う複数の新聞を使ったディスカッションの授業を紹介。「子どもは、興味のある記事は読む。その内容を親や先生と話し合うことが大切。地域社会をどうしたいか考えるのが主権者教育」と話した。ネット教育アナリストの尾花紀子さんは、話題性の高い記事を素材に日常的に情報モラル教育をすることなどを提言した。

昨年に続き2回目の開催。教育関係者ら約170人が参加した。