大村はま奨励賞を得た授業実践例について紹介する藤田教諭(左端)=徳島新聞社

 徳島県内の教員がNIE(新聞を活用した教育)について意見交換する「徳島NIE研究会」(会長=野口幸司・吉野川市上浦小学校校長)の会合が8日、徳島市の徳島新聞社であった。徳島市佐古小学校の藤田賀史(よしふみ)教諭の実践例に、小学校教諭ら9人が聞き入った。

 藤田教諭は、10月に「大村はま奨励賞」(大村はま記念国語教育の会)を受賞した広島の原爆を題材にした平和学習(小学6年国語科)について報告した。

 授業では、教科書とともに「原爆の子の像」のモデルである佐々木禎子さんや原爆ドームにまつわる近年の記事を補助教材に活用。藤田教諭は「児童は教科書に書かれていない事実を知って興味を持ったり、被爆した少女の人物像に迫ったりして、より理解を深めることができた」と新聞活用の成果を挙げた。

 参加者は、教材にする新聞の選び方や、児童が新聞に親しむ方法について熱心に質問していた。