胃がんの手術で、手術台から離れた操縦席でロボットを操作する執刀医(中央奥)=徳島大学病院(同病院提供)

 徳島大学病院が、内視鏡手術支援ロボット「ダヴィンチ」を使った胃がんと直腸がんの手術で医療保険が適用される認定病院になった。それぞれ手術例が10例に達し、国の認定基準を満たした。四国では愛媛大学病院に次いで2例目。

 ダヴィンチを使った内視鏡手術は、胃がんの場合、腹部に直径1センチ前後の穴を最大6カ所開け、差し込んだ4本のアームの先端でがん細胞に冒された部位を切除する。直腸がんも同様に傷口が小さく、患者の体力的負担が軽いとされる。

 執刀医は手術台から数メートル離れた操縦席に座って3Dモニターで患部を確認しながら、手元の動きがそのままアーム先端に伝わるコントローラーを操作する。先端の鉗子と呼ばれるピンセットのような器具は可動域が広く、手ぶれ防止機能も備えているため指先より精密な動きができるという。

 同病院は2011年に前立腺がん、16年に腎臓がん治療にロボット支援手術を導入し、いずれも医療保険が適用される。今年4月の診療報酬改定で胃がんや直腸がんなど10種類の病気でロボット手術が医療保険の対象となったのを受け、5月から胃がんと直腸がんの症例を重ねてきた。

 手術費は胃がんで約200万円。医療保険が適用されると患者は3割負担となる。一定額を超えれば高額療養費制度によって払い戻されるため、実際の患者負担は10万円前後。

 消化器・移植外科の島田光生教授は「開腹手術より体への負担が少なく安全性も高い。最先端医療でより多くの患者を救いたい」と話している。