徳島を元気にする人材を発掘、支援する事業プランコンテスト「とくしま創生アワード」を紹介するトークイベントが15日、東京・霞が関のSENQ(センク)霞が関であった。首都圏在住の県出身者ら約80人が、Uターンを経て県内で新規事業に取り組む3人の話に耳を傾けた。

昨年のアワードでグランプリを受賞した電脳交通(徳島市)の坂東勇気さん(38)は、地方の課題解決にITが力を発揮することや、エンジニアのワークライフバランスについて説明。古里の海陽町に藍染スタジオをオープンした永原レキさん(35)は、徳島が誇る藍の文化が県外で認知されていないことを指摘し、「2020年の東京五輪に向けて全力で発信に取り組むことが使命」と語った。

那賀町で阿波晩茶の伝統継承を目指す伊東希さん(35)は「現状打破は他の誰でもなく自分にしかできない。動き出せば確実に変わる」とメッセージを送った。コーディネーターは、NPO法人ETIC(エティック)(東京)の宮城治男代表理事が務めた。

参加した徳島市出身の会社員石本雅彦さん(37)=東京都品川区=は「長男なのでいつかは徳島に戻ることを考えているが、それを実行に移した皆さんのバイタリティーに感心した」と話した。

東京でのイベントは、「とくしま創生アワード」の紹介を通して徳島発の新規事業に取り組む人材を増やそうと、実行委が初めて企画した。

【写真説明】徳島の地域資源や起業環境について意見を交わしたとくしま創生アワードのトークイベント=東京・霞が関